【KIZUNA-絆ー】 こだか和麻
言わずと知れた90年代BL漫画の名作、こだか和麻の「KIZUNA-絆ー」。
今でこそ「任侠」もののBL漫画は多くなったが、当時は珍しかったように記憶している。
ヤクザが絡む暴力シーン、拳銃、誘拐ーーー・・・少年漫画のようなアクションシーンに衝撃を受けた。
この漫画、最初は蘭丸と円城寺が主役でブイブイ言わせていたのだが、話が続くにつれて私の中でだんだんと影が薄くなってくる。
政と佳の二人の関係に夢中になったのだ。
この年の差も体格差も立場の差もある不器用な2人が可愛かった。
佐賀野組の跡目である佳と佐賀野組若頭である政。
お互いに惹かれあっているのは明白なのに、一線を越えようとすると何かと横槍が入る。そしてその繰り返し。
漫画を読んでいる身としては15年以上そのじれじれの関係を見ていたわけなのだが。
暴力団の抗争なども描かれているのだが、登場人物たちの漫才のような掛け合いもあり「笑い」もこの漫画には多くある。
この佳のボディーガードとして雇われた「ロイ」とその師匠の「JB」が物語の後半で登場するが、この魅力的な2人はスピンオフとして激しいラブストーリーが描かれることになる。
【GUN&HEAVEN】
はっきり言って「KIZUNA」よりも激しいBL漫画だ。
「KIZUNA」も十分にエロかったが、その上を行くエロ度。
「KIZUNA」を最初から読むのは大変だな・・・と思っている人は、まずこの「GUN&HEAVEN」から読んでも良いと思う。
「KIZUNA」が任侠映画なら「GUN&HEAVEN」はハリウッド映画みたいな感じ。
展開が速くて少々分かり難い部分もありますが、二人の周りをも巻き込む愛の激しさに魅了されます。
「絆シリーズ」は15年以上続いた長寿BL漫画ですが、納得できるきれいな終わり方をしています。
任侠ものや海外ドラマが好きな方にはぜひおすすめしたいBL漫画です。